源義経のイメージは、かっこいい悲劇のヒーローという人が多いのではないでしょうか?
しかし、「鎌倉殿の13人」では大きくイメチェンされている感じです。
まあ、実際どうだったかはわかりませんし、そんなことを想像するのも歴史の面白さでもあります。
天才というのは、今までの常識を破る人でもあります。
だれもが想像しない場所から攻めたり、船の漕ぎ手を射るという発想がなかった時代にそれを実践したことで、短期間で平家は滅びました。
あまりにも大勝利で平家が弱いイメージがありますが、木曽義仲も京から追い払っただけで、滅ぼすことはできませんでしたし、範頼も苦戦していました。
そんなことからも義経だからこそ成し遂げた偉業とも言えます。
貴族の時代を終わらせる決定打でもありました。
平家は武士ですが、政権をとってからは貴族化しました。
だからこそ、各地の武士は不満を持ち、
「自分の開墾した土地は、自分の物にしたい。」
そんな願いを実現させるために、源頼朝を旗頭に立ち上がったのです。
これはある意味時代の要請だったのかもしれません。
一方の義経は親の仇を討ちたいという想いがあり、そこが同じ平家を討つという行動が一緒であっても、目的が違ったところになります。
なので、義経はその後役割を終えたのか、次の時代には生き残れませんでした。
それはある意味、壊すのが役割で、新しく作り上げるのはまた別の人の役割なのかもしれません。
織田信長、坂本龍馬、高杉晋作なども新しい時代を見ぬままこの世を去りました。
歴史には時として、古い時代を壊すための人物が出てきますが、悲劇の最後を迎える人が多いようです。